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ESL Podcast English Café 577-1:メキシコ政府もアメリカ政府も説得しちゃう外交官でテキサスの父!スティーブン・オースティン, Stephen F. Austin

2016/10/22

Austin, Texas

Austin, Texas

 

ESL Podcast English Café 577」の1つ目の話題で、テキサス州への入植を推し進めて「テキサスの父」として知られている 「スティーブン・オースティン:Stephen F. Austin」の要約です。同じ回の他の話題については以下のリンクからどうぞ。

ESL Podcast English Café 577-1:メキシコ政府もアメリカ政府も説得しちゃう外交官でテキサスの父!スティーブン・オースティン, Stephen F. Austin

ESL Podcast English Café 577-3:質問コーナー disability, handicap, impairment; recourse, resort; to fly in the face of (something)

 

Wikipediaを読むと、このスティーブン・オースティンという人は、すごい人。メキシコにアメリカから入植したんですが、まず場所探しの調査から始めなくてはいけないというワイルドな時代。そしてメキシコからもらえるはずだった土地がもらえなくなるアクシデントもあり、その説得のためにメキシコ政府との長い交渉。しかも最初は本人は特に乗り気ではなく、父親の夢だったからやっているという話。泣ける。最後にテキサスの初代大統領に選ばれなかったというところも泣ける。

 

Stephen F. Austin

最初のお話は、テキサスの父(father of Texas)と呼ばれているスティーブン・オースティン(Stephen F. Austin)についてです。

 

original 13 states:独立13州、最初にできた13州

オースティンは1793年11月(November)にバージニア州(Virginia)の今ではオースティンビル(Austinville)と呼ばれている場所で生まれました。

バージニアはアメリカに最初にできた13州(original 13 states)のうちの1州です。

13植民地(Thirteen Colonies)とは、イギリス第一次植民地帝国の北米植民地をさす。1776年の独立宣言、その後のアメリカ独立戦争を経て13植民地はアメリカ合衆国として独立した(建国時の13州は独立十三州とも呼ばれる)。

Austinville, Virginia

Austinville, Virginia

 

frontier:国境(地方)、辺境

オースティンは子供の頃に、彼の家族と共に国境地域(frontier)へと移ります。

"frontier"とは、国境(the border)付近の地域か、その国で(in a given country)人がたくさん住んでいる場所から遠く離れた地域のことを指します。

ですので"frontier"は、国境を意味する場合もあります。

ですが、アメリカの歴史を語る上で"frontier"とは、アメリカで主要な人口(population)の中心地であった東海岸(east coast)から離れた地域のことを指します。

 

legislature:州議会、立法府

オースティンは家族と、今のミズーリ州(in present day Missouri)にあたる地域に移りました。

学業のため東部に送られ卒業して戻ってきたあと、1814年にオースティンはミズーリの議会に参加しました。

 

territory:領地、準州、地方

当時のミズーリはまだアメリカの準州(territory)と呼ばれていて、1821年に州になりました。

 

Panic of 1819:1819年恐慌、アメリカの不況

オースティンは1819年まで準州の議会(Territorial Legislature)で務めました(serve)が、同年、アメリカは「1819年恐慌:Panic of 1819」と呼ばれる不況(a depression)になりました。

1819年恐慌(英: Panic of 1819)は、アメリカ合衆国では初の平時金融危機であり、経済の全体的崩壊状況は1821年まで続いた。

 

colony:植民地、居留地

オースティンの父親も他の多くの人と同じように多額の資金を失いました。

そこでメキシコ(Mexico)のテキサス(Texas)に、アメリカ人の居留地(colony)をつくるという考えを思いつきました。

"colony"とは、あるひとつの国から他の国に来て住む地域という意味です。

 

economy:経済、景気、節約、無駄をはぶくこと

※"economy"がキーワードとして掲載されていたのですが、音声の中には説明がなかったので、英語辞書からの引用をしておきます。

  • the process or system by which goods and services are produced, sold, and bought in a country or region
  • careful use of money, resources, etc.
  • something that makes it possible for you to spend less money

economy:merriamより

 

land grant:公有地の供与、土地の払い下げ

オースティンの父は、メキシコ政府のところへ行き、公有地の供与(land grant)を受けました。

 

grant:(名)助成金、補助金、奨学金、授与

"a grant"とは、政府や組織などがくれた資金や土地のことで、もらった人がそれを使ってなにかが出来るように与えてくれたものなのです。

今回のオースティンの父場合は、土地(land)でした。

 

to break away:逃げる、離脱する、脱退する

オースティンの父モーゼス(Moses)は、このメキシコ北部の地域(region)にアメリカ人を移動させ、居留地(colony)を始めたいと考えていました。

メキシコに行って、そこで自分たちの州を始める、もしくはメキシコから離脱する(to break away)というのはモーゼスの考えではありませんでした。

 

colonization:入植、植民地開拓

残念なことに、モーゼスは入植計画(colonization project)を始める前の1821年に亡くなってしまいました。

オースティンは父モーゼスの入植計画に、まったく興味がありませんでしたが、母親にいい考えなのだと納得させられ(convince)ました。

そこで1822年に、数百家族と共にメキシコで居留地(colony)をはじめました。

その場所は現在のテキサスの州都オースティンのあるところです。

 

Austin, Texas

Austin, Texas

 

diplomat:外交官、外交的手腕のある人、如才のない人

残念なことに、1821年にメキシコ政府の体制が変わり、公有地の供与(land grant)が前と同じではなくなりました。

そこでオースティンはメキシコシティ(Mexico City)へ行き(go down)新政府と話し合いました。

同年、メキシコはスペインから独立(independence)したばかりでした。

そして、彼は素晴らしい外交官(diplomat)であることが分かりました(turn out)。

 

to negotiate:交渉する、協議する、協定する

オースティンはメキシコ政府と揉めたくはありませんでした。

そこで交渉する(negotiate)ことにしました。

何週間もの長い折衝を経て、以前と大体同じような(more or less)公有地の供与を継続することができました(managed to keep)

"to negotiate"とは、他の人と合意に達するために話し合うことです。

 

contract:契約、協定、請負、契約書

オースティンは居留地全体を彼が預かる(in charge of)契約書(contract)をメキシコ政府との間に作成しました。

 

representative:(名)代表者、代理人、下院議員

アメリカ人居留地は数年で成長し、8000人程度の人々が来て定住しました。

オースティンは居留地の独立には興味がなく、メキシコの一部にしようと思っていました。

そして、彼自身はメキシコ政府のこの地域の代表者(representative)になることに興味がありました。

 

to demand:(命令・権力に基づいて)要求する

しかし、すべての居留地民がメキシコの一部でいたいと思っていたわけではありませんでした。

彼らの多くは、メキシコ政府に自分たちの法的地位(legal status)をオースティンに要求させようとしました(make demands)。

彼らの望みのひとつは、当時メキシコに属していた(belong)コアウイラ州(Coahuila)からの分離(separate)のため、テキサス自体をメキシコのひとつの州にすることでした。

 

power struggle:政権争い、権力闘争

彼らは、当時のメキシコ大統領サンタ・アナ(then-president of Mexico,Santa Ana)に、テキサスをコアウイラ州から分離した状態(status)にするように望みました。

サンタ・アナが大統領選で権力闘争(a power struggle)を繰り広げているときに、居留地が彼を支持したにもかかわらず、サンタ・アナは州からの分離を拒絶しました(refuse)。

 

compromise:妥協、和解、歩み寄り

オースティンはメキシコ政府と居留地民たちの間の調停者(peacekeeper)になろうとし、妥協点(a compromise)を見出そうとしました。

 

arrest:逮捕する、阻む

しかし、オースティンの試みは上手くいかず、彼はメキシコシティを訪れた際にメキシコ政府に逮捕されてしまい(was arrested)、それからほぼ2年間、刑務所に送られました。

 

impatient:気短な、イライラした、せっかちな、我慢出来ない

オースティンが刑務所にいる間、一部の居留地民は益々我慢できなくなり(impatient)ました。

 

revolution:革命、革命的な出来事、大変革、回転

そして彼らは革命(revolution)を起こすことにしました。

州としての地位を得るだけではなく、メキシコという国から完全に独立するため、メキシコ政府との戦いに備えて組織を作り始めました。

 

Texas Revolution:テキサス革命

1835年に、オースティンが居留地に戻ったとき、彼は革命を起こすという考えが気に入りませんでしたが、最後には支持しました。

この戦いはテキサス革命(Texas Revolution)と呼ばれています。

 

to annex:併合する、付加する、添付する、盗む

オースティンはワシントンDCへ赴き、アメリカ政府に助力を要請しました。

メキシコとの戦いに、アメリカ軍の助けが欲しかったのです。

彼らはまた、彼らが住んでいる居留地をアメリカの領地(territory)として併合する(annex)ことをアメリカ政府に望んでいました。

アメリカ政府は派兵して助力するとは言いましたが、メキシコの土地を併合することへの約束はしませんでした。

 

annexation:併合、付加

テキサス革命は1835年10月(October)から1836年4月まで続き(to last)、居留地はついに勝利しました。

さて、居留地はアメリカの一部に併合(annexation)されなかったため、テキサスは独立した国になりました。

現在はアメリカの一部である2地域が、かつては独立した国でした。

メキシコと、もうひとつはハワイ(Hawaii)です。

 

civilian government:文民政府

オースティンは、新しい国テキサスの大統領になろうとしましたが、テキサス革命で軍の主要な指揮官だったサミュエル・ヒューストン(Sam Houston)に敗北しました。

オースティンは外交官(diplomat)で、文民政治(civilian government)を組織する責任もありました。

ですが、人々が初代の大統領になって欲しいと思っていたのは、軍の指揮官のヒューストンだったのです。

 

secretary of state:国務長官

オースティンは国務長官(secretary of state)になりました。

 

pneumonia:肺炎

残念なことに、長くは国務長官を務められず、1836年に肺炎(pneumonia)で亡くなりました。

 

father of Texas:テキサスの父

オースティンは今ではテキサスの父だと考えられています。

テキサスの最初の居留地を組織し、居留地の行政組織を作ると共に法律も整えたからです。

ですが、アングロサクソン(Anglo-American)のテキサスの父と言うべきでしょう。

 

named after~:~にちなんで名付けられる

テキサス共和国(Republic of Texas)は、1845年にアメリカ合衆国の一部になりました。

これは別の戦争、アメリカメキシコ戦争(Mexican-American War)を引き起こしました。

テキサスの州都オースティン(Austin)は、スティーブ・オースティンにちなんで名付けられています(named after)。

 

関連サイト:スティーブン・オースティン Wikipedia

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