ESL Podcast English Café 576-1:NYのハーレム育ちで同性愛と公民権運動への理解を広げた黒人作家 ジェイムズ・ボールドウィン, James Baldwin
2016/10/14
「ESL Podcast English Café 576」の1つ目の話題のアメリカの作家「ジェイムズ・ボールドウィン:James Baldwin」の要約です。同じ回の他の話題については以下のリンクからどうぞ。
ESL Podcast English Café 576-2:小さなアリが大きなものを動かすように、君にだってできる!かも?アメリカのヒット曲"High Hopes"
ESL Podcast English Café 576-3:質問コーナー homeless, destitute; odd, odds; I'm not a has-been
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目次
- James Baldwin:ジェイムズ・ボールドウィン
- to this day:今日に至るまで
- exclusively:もっぱら、独占的に、排他的に
- biological father:生物学上の父親、実の父、血のつながった父
- was raised by~:~によって育てられる
- preacher:牧師、伝道者、説教者
- homily:(宗教上の)説教、くどい小言
- strict:厳しい、厳格な
- to treat:待遇する、取り扱う、みなす
- sermon:(教会での)説教
- completely:完全に、まったく、すっかり
- considerably:かなり、相当に、ずいぶん
- known for~:~として知られる
- even to 名詞:~さえも
- unlike:同じではない、似てない、違って
- be tired of~:~にうんざりする、~が鼻につく、~に倦怠を感じる
- discrimination:区別、差別
- Go tell it on the mountain:ボールドウィンの作品、聖歌の名前
- hymn:賛美歌、聖歌
- autobiography:自伝、自叙伝
- stepfather:異父、継父
- partially:部分的に、不十分に;不公平に
- to base something on~:~が基になっている
- controversial:論争の的になる、物議をかもす、議論の
- sexual orientation:性的指向
- preference:好み、ひいき、優先
- civil rights:公民権、市民権
- equality before the law:法の下の平等
- in favor of~:~に賛成して、~に味方して
- on the same page:同じように考えている、同じ見解を持つ
- socialist:社会主義者、ソーシャリスト、社会主義の
- novelist:小説家
- classic:一流の、最高水準の、古典的な、権威ある
James Baldwin:ジェイムズ・ボールドウィン
to this day:今日に至るまで
ジェイムズ・アーサー・ボールドウィン(James Arthur Baldwin)は、1924年8月にニューヨーク市で生まれました。
9人兄弟姉妹の一番上で、今日に至るまで(to this day)アフリカ系アメリカ人に因んだ(associated with)場所ハーレム(Harlem)で育ちました。
exclusively:もっぱら、独占的に、排他的に
当時、ハーレムはアフリカ系アメリカ人が独占的に(exclusively)、あるいは単独で(solely)暮らす地域でした。

Harlem
biological father:生物学上の父親、実の父、血のつながった父
ボールドウィンは実の父親(biological father)に育てられませんでした。
was raised by~:~によって育てられる
彼の母親は実の父が誰なのかを言うことは決してなく、彼が生まれた後に母親が再婚したデイビッド・ボールドウィン(David Baldwin)という男性に育てられました(was raised by)。
preacher:牧師、伝道者、説教者
ボールドウィンの継父(けいふ)は、牧師(preacher)でした。
homily:(宗教上の)説教、くどい小言
牧師は、宗教上の説教(homily)、もしくは宗教的な話(religious speeches)を公の場所でします。教会ですることが多いのですが、いつもというわけじゃありません。
strict:厳しい、厳格な
ボールドウィン一家はたいへん貧しく、継父は子供たちにたいへん厳しく接しました(strict with his children)
厳しくする(to be strict)とは、規則をたくさん設けて、その規則を厳格に守るように求めることです。
to treat:待遇する、取り扱う、みなす
ボールドウィンが育った1920年代から30年代は、アフリカ系アメリカ人は白人と同じような待遇は受けていませんでした。おそらく今よりも酷い待遇ですらあったのです。
sermon:(教会での)説教
ボールドウィンは14歳のときに、短い間(very briefly)でしたが牧師(preacher)になりました。
彼は教会での説教(sermon)が大変上手で、まだ10代にも関わらず、大変人気のある牧師になりました。
completely:完全に、まったく、すっかり
2年ほど牧師をしましたが、神を信じることを完全に(completely)やめてしまい、教会を去りました。
そして代わりに執筆(on writing)に集中することにしました。
considerably:かなり、相当に、ずいぶん
15歳のときに高校を早くに終え、ニューヨーク市の南ハーレムに移りました。
そこはかなり南の(considerably south)マンハッタン島(island of Manhattan)のグリニッジ・ヴィレッジ(Greenwich Village)と呼ばれる場所でした。
known for~:~として知られる
グリニッジ・ヴィレッジはニューヨーク市の地区(a neighborhood)で、その場所に住むアーティストたちで有名です(known for)。
even to 名詞:~さえも
グリニッジ・ヴィレッジは、今でも(even to)アーティスト達で有名な場所ですが、特に20世紀の初期から中頃にかけては、特にそういう場所だと知られていたのです。
unlike:同じではない、似てない、違って
1948年、他の20世紀中頃のアフリカ系アメリカ人のアーティストたちとは異なり(not unlike)、ボールドウィンはフランス、特にパリ(Paris)に移りました。
be tired of~:~にうんざりする、~が鼻につく、~に倦怠を感じる
彼が言うには、母国で白人と平等ではない(unequal)人物として扱われることにうんざりした(be tired of)のだそうです。
discrimination:区別、差別
この時期のアフリカ系アメリカ人に対する差別(the discrimination)に、うんざりした(be tired of)んだそうです。
Go tell it on the mountain:ボールドウィンの作品、聖歌の名前
ボールドウィンは1956年までフランスに住み、友達のアーティストを作り、自身の傑作と呼ばれている小説「山に登りて告げよ:Go Tell It on the Mountain」を書きました。
hymn:賛美歌、聖歌
"Go Tell It on the Mountain"という表現は、古い宗教的な聖歌(hymn)から来ています。
この聖歌は、山や高いところに登ってイエス・キリスト(Jesus Christ)が誕生したという素晴らしいニュースを発表(announce)しなさいと歌っています。
アフリカ系アメリカ人の伝統的な聖歌で、たいていの人が知っています。
Go tell it on a mountain
that Jesus Christ is born.
山に行って告げなさい。
キリストが誕生したと。
Go Tell It On The Mountain With Lyrics Christmas Song
autobiography:自伝、自叙伝
ボールドウィンの"Go Tell It on the Mountain"は基本的に、ハーレムで貧しい中育ったこと、厳しい父親のこと、教会で説教をしていたことなどを基にした(based on)彼の自伝(autobiography)です。
stepfather:異父、継父
厳しい父親といっても、実の父(biological father)ではなく継父(stepfather)です。
継父(stepfather)は法律上の父親(legally your father)ですが、子供が生まれる9ヶ月前までは父親ではなかった男性のことです。
partially:部分的に、不十分に;不公平に
ボールドウィンが処女作で自伝的小説を書いたことは珍しいことではありませんでした(not unusual)。
F・スコット・フィッツジェラルド(F. Scott Fitzgerald)の最初の小説「楽園のこちら側:This Side of Paradise」も部分的に(partially)は自伝です。
to base something on~:~が基になっている
フィッツジェラルドのこの小説は、私の出身地であるミネソタ州セントポール(St. Paul, Minnesota)で育った彼の経験が基になっています(to base something on)。
controversial:論争の的になる、物議をかもす、議論の
1956年、ボールドウィンは別の本「ジョヴァンニの部屋:Giovanni’s Room」を出版しましたが、この本はさらに論争の的になる(much more controversial)ものでした。
彼は若い同性愛の男性(gay man)について書いたのです。
sexual orientation:性的指向
この本は、当時のアメリカの小説では一般的ではなく、現在では性的指向(sexual orientation)と呼ばれるものについて書かれています。
preference:好み、ひいき、優先
性的指向(sexual orientation)とは、男性と女性という観点での(in terms of)性的な好み(preference)のことです。
ボールドウィン自身は男性に引かれると本の中で述べ、当時は物議をかもしました(controversial)。
civil rights:公民権、市民権
1957年にはフランスからアメリカに帰国し、公民権運動(civil rights movement)に参加しました。
equality before the law:法の下の平等
公民権運動とは、アフリカ系アメリカ人が法の下の平等(equality before the law)を獲得するための運動です。
アフリカ系アメリカ人を区別する(discriminated against African Americans)法律を終わらせようとしたのです。
in favor of~:~に賛成して、~に味方して
ボールドウィン自身は、公民権を得るために暴力を使うことに賛成はしていませんでした(not in favor of using violence)。
on the same page:同じように考えている、同じ見解を持つ
ですが、マーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King)と彼の非暴力的なやり方(nonviolent approach)に対しては、まったく同じ意見ではありませんでした(he was not exactly on the same page)。
彼自身は社会主義者(socialist)で、アフリカ系アメリカ人の法の下の地位(status)に影響を与えることだけではなく(as well as)、社会の変革(social changes)も必要だと考えていました。
社会主義(しゃかいしゅぎ、英: socialism)は、個人主義的な自由主義経済や資本主義の弊害に反対し、より平等で公正な社会を目指す思想、運動、体制。共産主義、社会民主主義、無政府主義、国家社会主義なども含む。
novelist:小説家
ボールドウィンは、単なる小説家ではなく、ジャーナリストでもありました。エッセイや詩の他にもアメリカ社会に関する執筆もしました。
アメリカで1960年代に起こった変化は、彼を完全に満足させることはなく、1970年代にはフランスに戻ることにしました。
フランス南東部の小さな街で、1987年に亡くなるまで暮らしました。
classic:一流の、最高水準の、古典的な、権威ある
ボールドウィンの小説は、未だにアメリカの学校で読まれ、20世紀の素晴らしい古典作品(classic)のひとつだと考えられています。
ESL Podcast English Café 576-2:小さなアリが大きなものを動かすように、君にだってできる!かも?アメリカのヒット曲"High Hopes"
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関連サイト:
"Go Tell It on the Mountain"が無料で読めるサイト
Go Tell It on the Mountain Wikipedia
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