ESL Podcast English Café 582-2:質問コーナー cliché, stereotype; chicken, hen; to nail it
2016/12/10
「ESL Podcast English Café 582」の2つ目の話題の「質問コーナー」の要約です。同じ回の他の話題については以下のリンクからどうぞ。
今回はニワトリさん(chicken)が出てきます。思い出すのは私の姪っ子(当時3歳)がマインクラフト(ゲーム)にはまってしまい、ゲーム内に出てくるニワトリを棒で殴ると鶏肉に変わることから、ニワトリをみると「鶏肉さん」と言うようになったことです。
cliché, stereotype
最初のご質問は、スウェーデン(Sweden)のレーザさん(Reza)からで、"cliché"と "stereotype"の違いについてです。
cliché:決まり文句、陳腐な表現
"cliché"には、アクセント記号(accent mark)が "e"の上についています。
これは、この言葉がフランス語から来ているからです。
英語での "cliché" 意味は、「もう創意に富んでいない(no longer original)、もう面白くない(no longer interesting)」「何度も繰り返し行われている」という意味です。
特に誰かが言ったこと、もしくは芸術作品(artistic production)に対して使われます。
cliché phrase/expression:陳腐なフレーズ/表現
"cliché phrase"や "cliché expression"といった言い回しは、発言や執筆したものに、あまり創意工夫がなかったり、創造性があまりない人に対して使われます。
作家が使うフレーズや表現が、他の多くの人によって既に使われており、そのため印象的(effective)なものになっていない場合や、独自性がまったく発揮されていない場合への批判(criticize)として"cliché"はよく使われます。
映画の話の筋(plot)も陳腐なもの(cliché)になりえます。
その映画の筋は、最初の(original)のものではなく、何度も以前に使われたものだという意味です。
stereotype:ステレオタイプ、月並みな考え方、決まり文句
ある人達に対しての不公平な見方(unfair belief)や、真実ではない見方(untrue belief)に対して、英語では "stereotype"という言葉をよく使います。
例えばみなさんが、アメリカ人はみんな、うるさくて無作法(loud and rude)だと思っていたとします。
私もうるさくて無作法なアメリカ人を、大勢知っていますよ。
ですが、すべてのアメリカ人がうるさくて無作法なわけではないのです。
これがステレオタイプ(stereotype)の例となります。
ステレオタイプ(stereotype)は、普通は否定的な(negative)ものですが、常にそうだというわけではありません。
一部では、ある人達に対して肯定的なステレオタイプ(positive stereotype)な見方をしているかもしれません。
あるグループに属する人は、みんな同じような特徴を持っていると思っているかもしれません。
ステレオタイプ(stereotype)は、時にはコメディ的なおもいつき(inspiration)をくれますが、より多くの場合は、その考え方や見方によって人々が傷つけられるかもしれないことです。
discrimination:区別、識別、差別
ステレオタイプ(stereotype)は、差別(discrimination)と同じ行為ではありません。
差別(discrimination)とは、普通は不法に、あるグループを他のグループより好意的に扱う(favor)ことです。
ステレオタイプ(stereotype)は、人々の態度や考え(attitudes and beliefs)に関しての、より心理的な(psychological)感覚のことです。
ステレオタイプな物の見方を基にした、行為のことではありません。
chicken, hen
次のご質問は、サウジアラビアのアデルさん(Adel)からです。
これはかなり(fairly)シンプルな質問ですよ。
"chicken"と "hen"の違いはなんでしょうか?というご質問です。
chicken:鶏、鶏肉、ひよこ
"chicken"は鳥(a bird)のことで、人間がその卵や肉を利用します。
例えば、「私は鶏肉を食べるのが大好きです」という風に使います。
rooster:おんどり、雄鶏
オスのニワトリ(male chickens)のことは、おんどり(roosters)と呼びます。
hen:めんどり;五月蝿い婆さん
メスのニワトリ(female chickens)のことを、めんどり(hens)と呼びます。
cock:おんどり、蛇口、男性器
古い言葉ですが、おんどり(roosters)のことを"cock"とも呼びます。
ですが、これは英語では非常に下品な(vulgar)意味を持ちます。
このPodcastでは、そのへんについては説明を省かせてください。
hen party, bachelorette party:結婚する女性のためのパーティ
イギリスではヘン・パーティ(hen party)、アメリカではバチェロレッテ・パーティ(bachelorette party)と呼ばれるパーティがあります。
結婚する女性と、その女友達が開くパーティのことです。
bachelor party, stag party:結婚する男性のためのパーティ
結婚する男性のためのパーティのことをアメリカでは、バチェラー・パーティ(bachelor party)、スタッグ・パーティ(stag party)と呼びます。
"stag"とは、牡鹿(male deer)のことです。
注意していただきたいのは、これらのパーティにチキン(chicken)という言葉は使わないということです。
女性のパーティ、男性のパーティの名称で同等の(equivalent)言葉は使いません。
女性がバチェロレッテ・パーティ(bachelorette party)をし始めたのは、最近の話ですが、男性のバチェラー・パーティ(bachelor party)はもっと昔から行われています。
shower:花嫁への贈り物パーティ
伝統的な女性たちは、シャワー(showers)と呼ばれるパーティを結婚する際にお互いに開きます。
bridal shower:女性の結婚を女友達や親類がお祝いするパーティ
結婚する女性のためのパーティは、ブライダル・シャワー(bridal shower)と呼ばれます。
baby shower:出産前に妊婦を祝うパーティ
子供ができたお祝いのパーティなら、ベイビー・シャワー(baby shower)と言います。
これらのシャワー(shower)は、バチェロレッテ・パーティ(bachelorette party)のように外に出かけてお酒を飲むようなパーティではありません。
シャワー(shower)は、たいへん静かな集まり(affair)で、誰かの家に集まり、座って贈り物を交換し、ゲームをして楽しむパーティです。
chick:ひよこ、雛鳥;若い女、娘
ニワトリの赤ちゃん(Baby chickens)のことを、ひよこ(chick)といいます。
この "chick"という言葉もまた、女性、特に若い女性に関して使うとちょっと否定的な意味になります。
無礼な(insulting)言い方だと考えられているので、注意してくださいね。
to nail it
最後のご質問は、アメリカのアンナさん(Anna)からです。
アンナさんのアは、アメリカのアですね(Anna right here in the good U.S. of A.)。
アンナさんは"to nail it"という、よく使われるくだけた表現について知りたいそうです。
to nail it:うまくいく、バッチリ成功する
"to nail it"は、「たいへん上手になにかをやった」「完璧にやった」「なにかをやって大成功した」という意味です。
この言い回しは、英語の会話の中でよく使われます。
仕事上の公の報告などには使いたいとは思わないフレーズです。
例えば、試験を受けたとして、全問正解したとします。100%できました。
こんなときに"to nail it"を使うのです。
あるいは、バスケをしていて、3ポイントを決めたとします。
遠い場所からボールを投げ、得点を決めたのです。
こんなときにも以下のように、"to nail it"を使います。
Yes – I nailed it.
I totally nailed it.:すごく上手くやった!
"to nail it"は、副詞(adverb)の"totally"とよく一緒に使われます。
"totally"は、「まったく、すっかり、完全に」といった意味ですが、ここでは強調(emphasis)のために使われています。
I totally nailed it.
I totally nailed that exam.
私は完全に上手くそれをやりました。
僕はバッチリ上手く試験をやったよ。
nail:くぎ、びょう、爪
皆さんは、この場合の"nail"ってなんだろうって思っている(in case you’re wondering)かもしれませんね。
この場合は、釘(くぎ)のことです。
短い金属製のもので、木片と木片をつなぐために使われます。
壁に絵をかけるのに、釘(nail)を壁にハンマーで打ち付けたりします。
to nail:釘づけにする、動けなくする
動詞の"to nail"もまた、いま例として挙げたのと同じ状況で使われます。
「ハンマーで釘(nail)を打つ」という意味です。
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