ESL Podcast English Café 572-1 : 大量生産と互換性部品のアイデアでビジネスを変えた男!イーライ・ホイットニー Eli Whitney
2016/09/15
Photo:Cotton Harvest
「ESL Podcast English Café 572」の1つ目の話題の「イーライ・ホイットニー:Eli Whitney」の要約です。この回の他の記事は以下のリンクからどうぞ。
English Café 572-1 : 大量生産と互換性部品のアイデアでビジネスを変えた男!イーライ・ホイットニー Eli Whitney
English Café 572-2:豪華絢爛!麗しの美女たちの歌劇!ジーグフェルド・フォーリーズ, The Ziegfeld Follies
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目次
- Eli Whitney
- applied:(実地に)適用された、応用の
- practical:実践的な、実際的な
- plantation:農場、大農場、プランテーション
- acquaintance:知人、知り合い、面識
- manufacturing:製造、製造業
- cotton:綿、綿花、コットン
- to meet the demand:需要を満たす、要求に答える
- usable:使用可能な、使用に適した
- efficiently:効率的に、効率よく
- experiment:実験
- patent:特許、特許権、パテント
- to sue:告訴する、訴訟を起こす、訴える
- lawsuit:訴訟、民事訴訟
- license:認可証、認可、免許
- popularize:大衆化する、広める、普及させる
- Industrial Revolution:産業革命
- interchangeable:交換ができる、互換性のある
- mass production:大量生産
- inventor:発明者、考案者、発明家
- then-president:当時の大統領
- individually:個々に、個別に、個人的に
- general principle:基本原理、一般法則
Eli Whitney
アメリカの初期の歴史において最も重要な人物のひとりは、政治家でもなく将軍でもなく、実業家であるイーライ・ホイットニーでした。
ホイットニーは1765年、マサチューセッツ州(Massachusetts)で生まれました。マサチューセッツはアメリカの北東部にあり、現在でもニューイングランド地域(New England)として知られています。
ホイットニーの父親は農夫で、彼は父親の仕事を手伝いながら育ちました。
ホイットニーは当時の最良の大学のひとつで、今でも素晴らしい大学であるイェール大学(Yale University)に通いました。イェール大学はマサチューセッツ州の南側にあるコネチカット州にある大学です。
applied:(実地に)適用された、応用の
彼は大学で科学と応用美術(applied arts)を学びました。"applied"とは、アイデアや理論(theory)を実際に(practical)何かに使うという意味です。
応用美術:応用美術とは美術を日用品や行事などへ応用することを指し、この過程をデザインという。(例:インダストリアルデザイン、グラフィックデザイン、ファッションデザイン、インテリアデザインなど)
practical:実践的な、実際的な
例えば、私は大学で応用言語学(applied linguistics)を学びました。応用言語学というのは、英語を教えるといったような実践的な(practical)言語に関する研究のことです。
1792年に大学を卒業後、彼には、少しばかりの教師の職のオファーがありましたが、上手い具合に事は進みませんでした(but things didn’t go well for Whitney)。
ホイットニーはアメリカの南部のジョージア州(Georgia)へ移りましたが、そこには仕事がないことが分かりました(but found himself without a job)。彼は教師の仕事を続けるのはやめようと決めていたのです。
plantation:農場、大農場、プランテーション
仕事が見つけられないホイットニーでしたが、幸いなことにグリーンさん(Catherine Greene)という女性と知り合いました。彼女はジョージア州で大農場(a plantation)を営んでいました。
大農場(a plantation)というのは、大きな農場(farm)のことで、コーヒー豆や砂糖やタバコなどの作物(crops)を育てています。基本的に多くの労働者(labor)がそこで働いています。
acquaintance:知人、知り合い、面識
ホイットニーは、大農場を営むグリーンさんと面識(acquaintance)を得たことで、彼女の農場の支配人(manager, director)であるフィニアス・ミラー(Phineas Miller)と知り合いました。
manufacturing:製造、製造業
19世紀初頭の製造業の中心地(the manufacturing centers)は、イギリスでした。
cotton:綿、綿花、コットン
そのイギリスの工場は、益々多くの(more and more)綿花(cotton)を必要としていました。綿花は、ジョージア州のようなアメリカ南部の気候(climate)で育つ植物です。
to meet the demand:需要を満たす、要求に答える
アメリカ南部では、綿花を栽培してイギリスに送っていましたが、十分には需要を満たせて(to meet the demand)いませんでした。イギリスの衣類製造業者(clothing manufacturers)は、更なる綿花を必要としていました。
usable:使用可能な、使用に適した
アメリカ南部の農夫たちは、もっと綿花を生産しようと考え、アフリカから連れてきた奴隷たち(slave)に綿花の採取をさせました。そして綿花を使用に適した(usable)形にするため、必要のない部分を取り除かせました。
ですが、これらの作業はたいへん時間のかかる作業だったため、綿花をたくさん生産することはできなかったのです。
efficiently:効率的に、効率よく
ホイットニーは、綿花から必要ない部分をもっと効率的に(efficiently)、もっと素早く取り除くことができたら、より多くの綿花が生産でき、より稼げると考えていました。
experiment:実験
そこで彼は様々な仮説(method)を元に実験(experiment)をし、ついに友人である大農場の支配人のミラーと共に、綿繰り機(cotton gin)を開発しました。
綿繰り機(cotton gin)の"gin"は、エンジン(engine)の略(short for)です。エンジンはモーター(motor)とも呼ばれています。
Photo:Cotton gin
patent:特許、特許権、パテント
さて、よいアイデアを思いついた時に、政府機関に出向いて特許(patent)を取得するのが普通であれば行うこと(common practice)です。
特許とは、アイデアを誰も盗用できないように、政府が認可(recognition)して守ってくれるものです。ホイットニーは1794年に特許を取得しました。
ホイットニーと友人のミラーは、綿繰り機(cotton gin)の会社を始めましたが、すぐに多くの人が素晴らしい製品だと気が付き、ホイットニー達にお金を払わずに、勝手に綿繰り機の販売を始めました。
to sue:告訴する、訴訟を起こす、訴える
ホイットニーたちは、たった3年で綿繰り機の会社を畳みました。まったくお金が稼げなかったからです。そして勝手に綿繰り機を製造販売している会社に訴訟を起こしました(to sue)。
lawsuit:訴訟、民事訴訟
この訴訟(lawsuit)は、あまり上手くいきませんでしたが、最後には南部の4つの州、サウスカロライナ、テネシー、ノースカロライナ、ジョージア(South Carolina, Tennessee, North Carolina, Georgia)で、アイデアへの対価が支払われることになりました。
license:認可証、認可、免許
綿繰り機を製造販売している会社は、基本的に認可証(license)にお金を払います。認可証(license)は、法的な許可(legal permission)のことで、この許可と引き換えにお金を払うのです。
ホイットニーたちは、綿繰り機の対価を手にすることができましたが、許可なく製造販売している他の業者からは対価を手にすることができませんでした。
popularize:大衆化する、広める、普及させる
1799年、ホイットニーは綿繰り機以外の構想(concept)を練り始めました。これは将来のアメリカの経済にとってより重要となるものでした。
それは製造業(manufacturing)に影響を及ぼす構想で、普及させる(popularize)ことによりアメリカの北部地域の経済を変えるものでした。
19世紀のアメリカの南部では、綿花の栽培のような農業(agricultural)が盛んで、北部では工業(industrial)が盛んでした。
Industrial Revolution:産業革命
産業革命(Industrial Revolution)のような動きが、イギリスや欧州の経済に影響を与えていました。そしてそれはアメリカにも影響があったのです。
アメリカの北部地域は、鉄鋼業(steel)などの製造業(manufacturing)の一大中心地となっていました。
interchangeable:交換ができる、互換性のある
ホイットニーがアメリカ北部の経済に寄与(contribution)した事とは、互換性部品(interchangeable parts)の重要性に気がついたことです(understand)。
互換性(interchangeable)は、いまでは私たちに馴染み深いものですが、ある意味、その重要性を忘れています。
例えば、コンピューターのキーボードのキー(key)がひとつ壊れたとしましょう。その場合は壊れたキーを取り除き、他のキーをつけます。すべてのキーボードが同じキーを使っているので、新しいキーを作らなくてもよいのです。
これが互換性(interchangeable)があるということです。
mass production:大量生産
この互換性部品(interchangeable parts)により、大量生産(mass production)が成り立ちました。
inventor:発明者、考案者、発明家
多くのアメリカ人は大量生産というコンセプトを、もうひとりの発明家(inventor)であるヘンリー・フォード(Henry Ford)と結びつけて覚えています(associate)。
フォードはアメリカで車産業に寄与した人物で、彼の車会社は車を大量生産し、互換性部品を利用したことで有名です。
ですが実際は、少なくともアメリカにおいては、ホイットニーが最初に大量生産と互換性部品のコンセプトを普及させたのです。
ホイットニーは大量生産と互換性部品のコンセプトを、アメリカでほとんどが製造されていると考えられていた製品を生産するのに利用しました。その製品とは、銃です(And he did it in making what some people think is that most American of product: a gun.)。
当時、アメリカ政府はフランスと戦争になるだろうと考えており、多くの銃を必要としていたのです。
then-president:当時の大統領
ホイットニーは、1万丁程度の銃を互換性部品を使って製造できると提案しました。ホイットニーは、当時の大統領(then-president)トーマス・ジェファーソン(Thomas Jefferson)に、互換性部品を使えばマスケット銃(musket)と呼ばれる銃を、どれほど素早く製造できるかを説明(demonstrate)しました。
individually:個々に、個別に、個人的に
当時の銃は、個別に(individually)作られていました。そして銃に問題が合った場合は、特別に銃の部品を作らなくてはなりませんでした。
ホイットニーは大量生産で、これらの銃を製造しました。もっとも彼が言っていた程の速さでは製造できませんでしたが、それでも政府の要求に応じられる速さで銃を製造しました。
アメリカ政府はイギリスとの1812年の戦争の前に、特に銃を欲しがっていたのです。
general principle:基本原理、一般法則
アメリカ人にホイットニーのことを尋ねれば、ほとんど人が綿繰り機(cotton gin)の発案者として記憶しているかもしれませんが、彼は人生の殆どの時間を大量生産と互換性部品のコンセプトを使って銃を製造していたのです。
彼の大量生産と互換性部品のコンセプトの基本原理(general principle)は、19世紀の後半に、あらゆる事業に応用されました(be applied)。
関連サイト:Wikipedia イーライ・ホイットニー(Eli Whitney)
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